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「マンダリン オリエンタル 東京」誕生物語 「マンダリン オリエンタル 東京」誕生物語

第1回 街に新たな活気を与えるホテル マンダリン オリエンタル 東京

“日本橋再生の決定打”になるか

日本橋三井タワー昨年は「コレド日本橋」や「日本橋三越本店新館」のオープンで話題を呼んだ日本橋だが、今年、“日本橋再生の決定打になる”と期待されているのが、7月末竣工予定の「日本橋三井タワー」だ。12月開業予定のマンダリン オリエンタル 東京が入居するのもこの日本橋三井タワーである。

この開発を地元の老舗・千疋屋総本店とともに進めてきたのが三井不動産。日本橋は三井グループ発祥の地であり、同社が設立以来、長く本社を置いてきた思い入れの強い街でもある。だからこそ、“日本橋の活気をいかに取り戻すか”は三井不動産にとって極めて重大なテーマだった。

1998年10月、隣接する「三井本館」が重要文化財に指定されたことで、日本橋三井タワーの開発計画は大きく動き出した。重要文化財である三井本館を保存しながら新しい超高層複合ビルを造る、というはっきりとした目標が定まったのだ。三井不動産ビルディング事業部事業グループ主事の久末秀史氏は「非常に重厚な建物である三井本館のデザインを踏襲しつつ現代的なアレンジを加える、というのが日本橋三井タワーのデザインコンセプトです」と言う。

本館と調和した、最先端オフィスビル

久末秀史氏低層部のデザインは三井本館の列柱のリズムを受け継ぎ、中央通り沿いに三井本館と調和した建物景観を演出。1階には高さ約26mの光あふれるアトリウムを設け、地域の憩いの場として開放する。この低層部は石とガラスで造られているため、夜はガラス箱のように光る。その上に石とガラスと金属でできたオフィス階、そのさらに上にガラスと金属を使ったホテル階が空にとけ込むような形で伸びている。

日本橋三井タワーのもう一つの大きな特徴は、最先端のスペックを備えたオフィスビルであること。東レ、中外製薬、QUICKなどの本社が移転してくる予定で、すでに満室稼働することが決まっている。「5,000〜6,000人の方々がワーカーとして新たに日本橋三井タワーへいらっしゃることになります」(久末氏)というから、その波及効果も大いに期待できる。

この日本橋三井タワーの核テナントとしてホテルを、中でもマンダリン・オリエンタルというブランドを選んだ理由はどこにあったのだろう。
第一に挙げられるのは「これまで日本橋にはラグジュアリーホテルという機能がなかった」(同)点。ラグジュアリーホテルは街に潤いを与えるとともに、近隣企業や入居してくる企業にとっても必要不可欠な機能だ、との判断である。加えて「三井本館の重厚さと日本橋三井タワーの先進性にマッチし、それぞれの空間を非常にうまく使っていただけるホテル」(同)がマンダリン・オリエンタルであったという。

100年後も素晴らしいホテルであれ

日本橋三井タワーマンダリン オリエンタル 東京は、今回の日本初進出にあたって三井不動産と長期のリース契約を交わした。それは、この地に根を下ろした地元に愛されるホテルになる、という強い意思表示であり、マンダリン・オリエンタルにとって東京という市場がいかに大切であるかを示している。逆に言えば、失敗は絶対に許されない。

前出の久末氏はこう話す。
「われわれは100年先を考えて不動産事業をやっているつもりです。そういった意味でもマンダリン・オリエンタルには、100年後も素晴らしいホテルであり続けていただきたい。日本橋のイメージを、地元の皆さんと、あるいは三井不動産と一緒に変えていただけるホテルだと確信しています」

街そのものを変える力を持っているホテル……マンダリン オリエンタル 東京への期待の表れである。

(2005/6/3 UP)  


『週刊ホテルレストラン』(オータパブリケイションズ刊)で、この連載の別バージョンを掲載。

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